11月

花を生ける日々と、一方最近では名古屋ラダックで催されるコレクション(11/15~23)の為、花器やテーブルウェアを求めて各地窯元などを巡りました。

私はインテリアでは、イタリアンモダンと日本をはじめ韓国・中国などアジアのものを調和させ、ポイントにアールデコ等の調度品をあしらうテイストが好き。テーブルウェアですと、現代の作家ものから日本の骨董と言われる江戸時代の染付や白磁のものと組み合わせ、粋な空気を出すのが好み。いずれにしても、デコラティブよりもシンプルモダン。曲線よりは直線。アールヌーボーよりはアールデコが好みです。
いにしえの時代の職人が作ったものには何とも言えぬあったかいロマンがあります。そのロマンを感じながら現代の職人の作品と組み合わせる緊張感と、昔と今の出逢いにより、新しく新鮮な空気が生まれた時の感動がたまらなく好きです。

感性のおもむくままにものを選び、組み合わせる。そのセッティング・空間にはどんな花をどの器と組み合わせるといいだろう。どういうグリーンがいいだろう?私は今、どんな空気を出したいだろう...。そう考えをめぐらせている時が楽しい。そしてアイデアがまとまって花を選び、花、器、空間に集中して向き合うクリエイティブこそが、自分の感性を客観的に見ることのできる楽しい時でもあります。器を用意し、すばやく生け込み、セッティング完成。物や花・心と向き合い答えを導く、その何とも言えないリアルな緊張感。しびれます!!

今年のコレクションには素晴らしい現代作家4人の器に出会うことができました。かつて見て、心の引き出しにあたためていたもの。今回の準備期間中に出会ったもの。良いご縁をいただき、11月15日から始まるコレクションにお出しすることができます。また、イタリア・フランス・ベルギー等ヨーロッパのモダンなキャンドル・キャンドルスタンド・花器などインテリアアイテムや、現代作家のテーブルウェアなど、どれも暮らしをドラマティックに楽しくさせるものばかりです。ゲストをおもてなしすることが多くなるこの時期、エッセンスにしていただけるととても嬉しいです。

哲学のあるモノ選び、そして花と緑のある暮らし...。
大げさですが、人生を大いに喜び楽しみたいですね。

 

フラワーアーティスト垂水圭竹

幼少より茶道・華道を嗜み師範となる。株式会社竹中工務店インテリアセクションを経て、LADAKH flower studioを設立。
花とインテリアの関係に重きをおいたスタイルを得意とし、独特の色彩感覚と審美眼から生まれる花の世界は多くのメディアにも取り上げられる。
インテリア・ファッション・ジュエリーなどトップメゾンのフラワーデザイン、企業や個人邸宅のグリーン・フラワーコーディネートなど幅広く手がける。
また「花・グリーンのある豊かな暮らし」を提唱したフラワーレッスンも行う。
東京・南青山にアトリエを設け、名古屋・東京を拠点に活動の場を広げる。

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